

茶室だより
第76回 茶道連合会秋季大茶会 2025年10月4・5日(土・日) 鳥取市民会館[鳥取県鳥取市]
夜間は雨音が強くて心配したものの、朝になると上がり、お茶会に参加される方々が移動しやすい天候に恵まれました。76回目を数えるこの茶会は、鳥取市の7流派により4会場で催されました。
今年も、小堀遠州流は立礼点前となりました。
床
軸 書『秋日詠閑夜月』 長門介平景樹
花 秋明菊・ホトトギス・藤袴・オケラ・猩々草
香合 錫緑香合 『二季鳥』 輪島塗

床の軸は、鳥取市生まれの歌人、長門之介平景樹の書「秋日詠閑夜月」和歌「ながむれば やたらこころも すむつきに おとせぬまつの かぜぞふきける」が掛けられました。和歌の実際は漢字まじりの表記ですので写真を参照してください。茶会の翌日6日はちょうど中秋、7日は満月にあたり、お客様と「いい月が眺められるといいですね。でも、ちょっと天気が不安ですね。」という話題になりました。
水指は、松の古木をくり抜き、漆で松の樹皮を巧みに表したもので多くの関心が寄せられました。
釜 瓢 宮伸穂作
水指 松古木水指 輪島塗
茶器 六瓢蒔絵 山中塗
茶碗 高取焼 14代味楽作
10月に入って秋らしい空や草花が見られるようになったものの、まだ蒸し暑さの残る2日間でしたが350人のお客様においでいただき、安堵して終えることができました。

鳥取支部 山内宗涼


