茶室だより
令和六年遠州忌青年部席 2024年3月24日(日) 護国寺茶寮[東京都文京区]
2024年3月24日、早咲きの桜に迎えられた護国寺に於いて遠州忌法要茶会が開催され、青年部は、艸雷庵にて立礼席を担当しました。
茶席の様子
献茶式で観世流能楽師・清水義也氏により披露された謡にちなみ「天女の羽衣」を主題にしたお道具組でした。
本席の床は、橋本雅邦画 清流富士。羽衣のような白い香炉。そして、前年も好評でした直門の氷室宗禪氏によるお花も能管の鞘花入に生けられ、お客様をものがたりに引き込みます。
氷室氏による花
草真流師範の氷室(覺詣)氏によると「天女の羽衣がひっかかった木を『木藤』に見立て、羽衣を手にした翁を『翁草』に。 天女が故郷の天を恋いこがれる様を『都忘れ』に託し、天女が舞い踊った様、そして、天にかえっていく様を全体に『風』を感じるような構成として生けました」とのこと。
お客様には楽しんでいただいたようで、どのお席も春風のように柔らかな空気に包まれていたことが印象的でした。
美保の松原などのお茶碗
また、今回の水屋は各支部から集まっておこないました。コロナ禍があったため、初めての経験で心配もありましたが、席主 小堀宗晋先生のご指導のもと、皆で日々のお稽古の成果を持ち寄り、交流を楽しみながら、無事に終えることができました。
これからも良き仲間として学びあってまいります。
「羽ごろも」銘の茶杓
直門 三輪宗輪