茶室だより

第48回 前橋市民芸術文化祭大茶会 2025年5月18日(日) 臨江閣 [群馬県前橋市]

看板と臨江閣

市大茶会が5月18日(日)に開催され、前橋茶道会に所属する各流派のお席が、会場の臨江閣本館・別館・茶室・日本庭園に全8席設えられました。
茶席の進行は茶道会の方針により、入席数や時間等を定めた予約制を実施して、お客様にスムーズにお席に入っていただけるよう配慮しています。

今年の小堀遠州流席は塩原宗清社中が担当して、同門のお手伝いを得ながら130名のお客様をお迎えしました。

床には善光寺貫主義薫書の「花を弄ずれば香衣に満つ」を掛けて、土佐水木の若葉と箱根空木の新緑をお軸に添えました。また、香合は宗圓家元古稀祝の袱紗に据えました。

床飾り

点前座道具組

2枚の袱紗と会記

お点前は「長板二つ置」の道具組でおもてなしをしました。

当日の使い袱紗は、宗峯家元が令和元年に家元嗣披露の折の「秘色と柿色合わせ」の記念品を、社中全員が初使いしました。当流の遠州茶の袱紗をご存知のお正客の方々から、早速この美しい袱紗へのご質問をいただき、席主からの説明と併せ、今年、当流家元が16代から17代へ代替わりしたことをご紹介するよい機会になりました。そして改めて、今回の茶会に際して塩原先生が私達にぜひこの袱紗を使うように言われた意図と、お床とお点前の2枚の袱紗に託された深い思いを再認識しました。

今回、大きな茶会の席主のお役を務め、新たに気付くことも多く色々勉強させていただきました。これからもお稽古に励み精進していきたいと思いました。

群馬支部 涌沢宗泉