茶室だより

平成30年遠州忌同門会 艸雷庵 神奈川支部席(立礼・薄茶) 2018年4月28日 護国寺[東京]

「遠州忌」は、小堀遠州流にとって特に大切なお茶会なので「代々の家元に因むお道具」と、五月から始まる 王朝絵巻の世界「葵祭り」に合わせ、御公家さんにも関係する道具組としました。

写真の花は江戸時代の光格天皇が名前を付けた「折り鶴」と言うカキツバタ。京都御所から鎌倉のお寺に株分けされ、大切に育てられたお花です。 先代宗通家元のお好みの建水(茶道具)に三閑人の蓋置きを掛けて生けました。 写真は無いのですが、光格天皇の父君・慶光天皇の書かれた色紙も飾り親子で茶室を彩って頂きました。 お客様を、王朝の時にいざなって、その時代の風を感じて頂く・・・ 王朝文学に造詣の深かった小堀遠州を祖に持つ流儀ならではの楽しみ方の一つです。

神奈川支部長 金子宗弘