茶室だより

令和三年 鹿島神宮献茶奉納式 2021年6月13日 鹿島神宮[茨城県鹿嶋市] 

神代の昔に創建された常陸國一之宮である鹿島神宮での献茶奉納式も、今年で 20年目を数えます。武神として名高い鹿島の大神は足利家、徳川家など武家からの崇敬も篤く、こうしてご奉仕させていただけることは誠にありがたいご縁だと感じています。

鹿島神宮拝殿

昨年は中止となったため 2 年ぶりに訪れましたが、境内は前と変わらず多くの参拝客でにぎわい、災禍の近い収束を予感させるような明るさに満ちていました。

家元家、松籟会代表、直門有志はまず斎殿にて潔斎をした後、徳川二代将軍秀忠公寄進の拝殿に昇殿させていただきました。

潔斎の様子

手口を清めて拝殿に向かう一同

神職の方に丁重なる祝詞を奏上いただき、武甕槌大神様の御前に玉串奉奠し、芸道の邁進という誓いを新たにするとともに、流儀および伝統文化発展のために更なる御加護を頂けるよう祈念いたしました。

その後、真台子・天目茶碗にて濃茶一服を点じ、御神前に奉納させていただきました。

拝殿内での献茶式の様子

今年は残念ながら参拝の方への抹茶のご奉仕はできませんでしたが、感染症も収まった頃にはまたお呈茶とお献茶をさせていただけることを楽しみにしております。

家元嗣 小堀宗峯